▲長芋かんあわび酒入り |
|
||||
本店は高台寺の裏手にある大きな割烹旅館ですが、 こちらは若い人も気楽に入れる カウンター席とテーブル席の店です。 ご主人の村田さんは日本料理研究会のメンバーとともに パリに遠征し、懐石料理を披露した意欲満々の料理人。 つねに新しいものを取り入れて楽しませてくれます。 写真の“長芋かん”もそのひとつ。 透き通った寒天の中に、 みじん切りにした生の長芋が入っていて、 細雪のような美しさです。 ゼラチンも入っているので舌ざわりがやさしく、 しゃりっとした長芋の歯ごたえがアクセントになり、 夏にぴったりの涼しげな一品。 食欲がないときでも箸がのびます。 ご家庭で作るときは、 長芋を加えるタイミングに注意してください。 寒天液にとろみがついたところに加えないと、 長芋が分離してしまいます。 それさえ気をつければ、とくにむずかしいことはありません。 お店ではぜいたくにあわびを添えていますが、 家庭でなら、あわびはなくても、たとえばガラスの器を冷やし、 長芋かんにかけづゆをかけ、 冷たいものは冷たいうちに出せば、それだけでごちそうです。 ご主人が若いこともあってかこの店の料理はパワーがあり、 先日もオーストリアからの客を案内してたいへん喜ばれました。 目の前で調理するカウンター形式が特に気にいったようです。 わたくしが、この店に通うようになったのは15年前。 店は建てかえられてから、 露庵と呼ぶ茶室もできましたが、味に変わりはありません。 |
|||||
|
|||||