oishu-s.JPG (4542 バイト)

からだ動かす潤滑油  野菜を工夫してとろう

2001年2月9日(金)共同通信社配信

 かぜ気味のときは卵酒を飲んで寝るのがいちばんと私は信じているが、インフルエンザ対策には弱いと聞いた。

 会社の同僚などがひどいせきと鼻水で、「これは私も危ない」と思ったとき、昼食によく、しゃぶしゃぶを奮発する。

 年をとると肉は要らないというのは間違いで、肉はインフルエンザをはね返す力となるタンパク質源。一緒に食べる春菊、ネギ、白菜などの野菜には、その力を十分に発揮させるビタミンやミネラルがたっぷり含まれているのだ。

 ビタミンやミネラルは、からだ全体の機能をスムーズに動かす潤滑油。この栄養素を補給する野菜が、健康長寿をかなえる「四つの食品群」の中の第三群となる。

 緑黄色野菜100グラム以上を淡色野菜200グラムと合わせて、一日に300グラム以上をとりたい。

緑黄色野菜とは、小松菜、ホウレンソウ、春菊などの青菜から、ニンジン、ピーマン、トマト、カボチャ、ブロッコリーなど色鮮やかな野菜のこと。緑色だからといって、切ると中は真っ白のトウガンやキュウリは淡色野菜だ。

 ピーマンはニンジンと並んで子どもたちが嫌う野菜であるが、仲間であるパプリカならくせもなく甘みがあって食べやすい。タアツァイや豆苗(トウミョウ)、チンゲン菜などの中国野菜やスナックエンドウ、シュガーピースのほかモロヘイヤなども緑黄色野菜である。

07s.JPG (31670 バイト)

(イラスト 阿部早子)

 100グラムの目安はトマトなら小1個、カボチャなら3センチ角3個ぐらい。ホウレンソウのおひたしならたっぷりめの1鉢分に当たる。

 私の場合は、外食続きで緑黄色野菜ゼロというときは、トマトジュースなど缶ジュースで間に合わせることもあるが、野菜には食物繊維も含まれているし、ビタミンもあるので、できれば野菜そのものを食べたい。

 カボチャは、軟らかく煮て汁ごとミキサーにかけ、ペースト状にし、小分けにして冷凍することもよくある。牛乳でのばして塩、コショウすればポタージュ。みそを溶いただしでのばせば、みそ汁になる。100グラムなんてわけなくとれる。

 緑黄色野菜に含まれるビタミンA源のカロチンは、のどや鼻の粘膜をじょうぶにしてウイルスの侵入も防ぐ。春菊をいっぱい入れたしゃぶしゃぶが、インフルエンザ撃退策のひとつになるわけである。

BACK